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Channel: 越前 ひとり山 ある記
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越美分水嶺歩き 若丸敗退 な..無い~? 8/15

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いや~、まいったまいった~~。
なんと、無いんですわ~
無いって、アレが、そう藪こぎの時の強よ~い味方、ケモノ道が・・・。
まで梅雨明けから盛夏のやぶこぎ経験なかったんで、まさかこんなんになってるとは知らなんだ~。


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赤が初日、青二日目 / GPS不具合によりデータ消失のため、ルートは手書き

出発前には、今回の行程だとクルマで登れる冠峠を起点に出来るので、二日間を越美分水嶺歩きの日と周回ルートの沢登りの日に完全分割できると喜んだものだ。ナニが嬉しいかというと、まだちゃんとした経験がない沢泊まりが出来ると思ったから♪

そんな人間の思惑には関係無しの自然界は、無頓着にもワナを仕掛けてくれた。
ワタシが、「しかし、そんな、まさか~状態」に陥ってしまったワナと言うのは、・・・ケモノ道消滅!!
今までの経験だと、尾根や稜線には大抵ケモノ道があって大いに当てにも出来た。勿論、明瞭さのレベルや探しそこねも多々あったワケだが、今回は全くのお手上げ状態・・・只々、ひたすらに時間がかるコトになった。
沢泊まりどころか、本来の目的である県境分水嶺歩きまでもが犠牲になってしまった形だ。


ケモノ道も全くないワケでは無く、所々に短い距離で出現したりもする。
時期的な問題で森の住人たちの「通行量」が少ないだけで、植物の勢いに押されてるのかもしれない。


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やぶの状態を知りもせずお気楽なワタシは、なんと冠峠の出発時間は 8:50
そしてそんな時間でも車の外気温計は 19度。
この日は最後まで汗だくになるほどではなかった。

一度登山道の向こうへと入り込んでしまったら、展望もお花も期待できないだろうとの「読み」は見事に的中した。


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冠山の山頂から能郷白山方向。
標柱の上にちょこんと頭だけ見えるのが若丸山。 意外と近くに見えた。
この時点では早ければ五時間ほどかな・・・なんて考えていたが・・・。


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冠平の可愛らしい笹薮を抜けると、いよいよ越美のやぶとの戦闘開始だ。向こうの冠山からは歩きやすそうにも見えた笹原は、実際には背丈をも越すやぶだった。さらに笹に灌木が混じるようになると笹の密集度は低くなるが、枝がウザい。
冠山にはまだ多くの人が登っていた。

赤布をつけた人も苦労したことだろう。


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笹を倒してみると、背が低く細い熊笹と太い人の背丈以上のチシマ笹が共同戦線を張っているのが分かる。
それぞれ単体の集団なら対応も簡単なんだけど・・・。                

こんな低いブナにも丸々とした実がたわわについていた。

・・・そして、あちこち探してもケモノ道は出てきてくれない。


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冠山から子供の声で「ヤッホー」なんて久しぶりに聞いたな~。
でもそんな悠長なコト言ってられないかも・・・まだ冠山からの声が風に乗って届くような距離しか歩いてないのに、既に冠から二時間が経過していた。

右はこれから向かう先。
このあたりで崖の縁の笹は歩きやすいコトに気が付き、それからは少しペースが上げられた。


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やっと笹原帯を抜けても、地面に足も着かせて貰えないような灌木帯や、下藪がうるさい樹林帯になるとやはり撮るものも無くなってしまう。


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期待した樹林帯では、さすがにわずかながらだがケモノ道が見受けられ助けられた。


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お前ら頼むから、シャキーンと真っ直ぐに整列して成長してくれないか?  


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やっとたどり着いた中間点ピークからはバックの能郷白山と若丸が迎えてくれたが、すでに時刻は二時半。
もう沢泊まりなんてのは問題外、もう今日中の若丸ピークまでも怪しくなってきた。

どこまで進めるにせよ、幸い汗だくになるほどでもない気温なので、持ってきた四リッター強の水分は半分近くが残せてのツェルト泊となりそうだ。
あ~あ、でもホントはこれって、タープになるはずだったんだけどな~・・・。



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でっかいアブがまとわりつく。
帰って風呂場で、いろいろなヤツらに噛まれて腫れた部位を数えたら全身で八か所・・・。
ずたぼろの姿になったトレランシューズには引退してもらって、後釜となったのはもう少し頑丈そうなローカットシューズ。でも、もうすでにつま先がやばいかも?

今回ルートでは樹林と言えば必ずブナで、ヒノキは一本もみなかった。


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六時を回り日没まで四十分ほどを残す時間で、鞍部の樹林帯を今日のお泊りの地とした。
おそらく楽観視して、若丸ピークまでには二時間といったところだろう。
問題は水だ。
本来は全部消費しても沢へと逃げ込めればOKとの予定だった。
夕食と翌朝で現在の1.8ℓがどれだけ減るのだろうか?
ま、なるようにしかなんないさ!

夕食後、トイレに出たらあたりは一面真っ白。
おいおい、雨は勘弁してくれよな~・・・。
その意味では、やはりタープとして使うよりツェルトは本来の姿で使ったほうが安心感があった。
さらに遠くで雷が鳴り続けてヤッベーな~と思ったが、ふとあれは打ち上げ花火なんだと気が付き一人笑い。
明かりを消してからも聞こえてきて、あれって安眠妨害だよな~・・・。

更に、やはり外気を遮断してくれるツェルトは有難い。
持ってきたインナーダウンは、朝まで枕としての役目を果たすのみだった。
蚊の羽音がしたので退治してから通気孔を閉じると、もうあとは安眠ができた。


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目覚ましが鳴ったらアレをしてコレもして・・・なんて具合に予定通り行く筈も無しのワタシ・・・。
やっぱり出発は六時になっていた。

そして問題の水!
非常用の200㏄を別にして、500をザックのポケットに突っ込んだ。
ん~、やっぱり心許ないな~。



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一時間ほどで若丸本体が姿を現した。
下界では雲海。



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比較的順調に若丸までの残り半分ほどを消化したが、これからの登りを考えるとまだ手を付けてはいないが水の残量が気にかかる。

そして帰りのコースもどうするかだ。
計画段階ではもう沢にいる筈が、まだ若丸へ登ろうとしているのでは予定コース(青破線)だと日が暮れてしまうだろう。
やはりピークを極めてからは短縮ルート(コース図黄色)で帰るか、そのまま稜線ピストンだが後者は絶対嫌だし日没の可能性の方が高い。黄色コースにしても歩みの遅い稜線コースが多いので、絶対日没までにとは言い切れない。
・・・してみると、どのみち若丸ピークはあきらめるしかないか。

おし、越美分水嶺はここで打ち切りとしよう。
なら、ここから谷を下降して、アラクラ谷の大滝見物へGOだ!!

よ~し、こっからは沢登りモード全開 ♪♪


『8/16 アラクラ谷遡行』へ続く


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