情けなさと口惜しさの、ため息ばかりで全然筆が進まなかった『敗退記事』をようやくアップにこぎ着けた (^^ゞ
♪ わたしバカよね~、おバカさんよね~。
敗退というより惨敗、いや正確には自滅・・・。
青が二週前の前回、赤が今回のルート。
駐車地から県境分水嶺までがかなりの距離の沢歩きとなり、肝心の分水嶺歩きの時間をあまり取れなかったという形だが、実はこの山行は土日2日行程の予定だった!
装備面でのある致命的ミスと天候面での期待外れが重なり、日帰りとせざるを・・・。
いかに最難関と予想される屏風山とて二日間もあれば攻略は可能だろうし、その返す刀でどこまでルートが伸ばせるのか楽しみだ・・・なんて思惑は、『絵に描いた餅』に成り下がってしまった。
【天 候】小雨が降ったりやんだり
【ルート】駐車地(6:40)-(7:35)ゴルジュ帯-(8:44)最初の二股-(10:46)取り付き-(11:57)P1106-(14:04)分 水嶺下降点-(15:46)取り付き点-(17:19)最初の二股-ゴルジュ帯突破(18:32)-(19:26)駐車地
前回の九頭竜ダム奥の未舗装林道には参ったが、打って変わって有難いことに最後までが舗装路♪
よほど上手くいくと蝿帽子川からの下降もあり得るのでチャリデポかなとも思ったが、逆にそれゆえのムリを誘う危険性もあるかもとやめておく。
出発時点での思惑違いは、予報にはなかった断続的な小雨のみ。暑い日差しよりはるかにマシだと気にしないことにした。
ただ、その予報だと暗くなる頃から弱い雨、翌日も大してパッとした天気ではないとのこと。
ま、梅雨なんだからしょうがないか!
長時間の沢歩きとなったが、登りでは最後まで滝らしい滝は出てこなかった。
なので釣り師のものだと思うが、所々にマーキングや高巻き用のロープが設置されていた。
このマーキング手前で三人の釣り師。
挨拶して、一応後ろを通ってもいいのか聞いてから通過とする。
入渓一時間でゴルジュ帯へと突入。
霧雨のなか冷たい水の中を歩いて身体が冷えたからか、行動中なのに少し寒さを感じてきたので出来れば泳ぎは避けたかったのだが、なんとか泳がずに腰までの水没だけで歩き通すことが出来た。
広い河原へ抜けたところで休憩。
少し水に浸かったザックの中身を点検すると、防水パッキンに入って無かった合羽やツェルトなどが水を含んで重くなっていた。今後はザックの中身まるごと入る大きさの防水パックを使うことにしなくては。
それはいいのだが、ここで重大な装備ミスが発覚した。
当初からテントやマットは装備品からはずし、ツェルトと夏用シュラフだけで一晩をしのぐつもりだった。なんなら一時的に高度を落として火の使える沢泊まりもアリかな・・・などと考えていたのだが、そのツェルトが何故か横にもなれない小型のヤツをもってきていた。横になれんと眠れないではないか・・・。
ツェルトの中で膝を抱えて夜明けを待った、いつぞやの大晦日ビバークを思い出す。
これ以上の雨がないなら火を焚いてのリカバリーも可能なのだが、予報では夜は雨だ!!
この時点で山行失敗を悟ったが、このまま終えるワケにはイカンと時間ぎりぎりまで進むことにする。
ピンクのヤマボウシやササユリの応援を背に受けてしゃにむに沢を突き進む。
GPSで確認しながら沢を進んで、前回と同じP1106へと向かう沢に取り付いた。
流れの終わった地点で沢靴を脱いだ。
分岐のたびに地形図とGPSで確認しながら登ったのに、選んだ道はハズレだったようだ。
どんどん斜面が急となりつかまれる薮の枝もまばらに、地面をまさぐり木の根っこを探してはなんとか登るが、遂には岩壁に進行を阻まれてしまった。
涙目で尾根を乗り越すと、そこは前回と同じような当たりのルートだった。
歩くスペースとつかまって登れる枝に不自由しないルンゼを登りつめると、シャクナゲ薮の中の前回の巨木がお出迎え。「よっ、二週間ぶり!」
そして・・・。
二週間ぶりのご対面となる屏風山。
くやしいことにもうお昼だ、今日もアイツを攻略できないのか。
実は美濃側からなら林道が延びていて(地図上の黒点)、屏風山へのアプローチは比較的容易だ。
もし今日、このP1106へは短時間で済む美濃から登っていたら、今からアイツをやっつけてしまえたのに。
ワンデイでは、越前側からも美濃側からもアプローチが遠い『その先』の区間もこの際一挙に片付けようとしたのが裏目となってしまったようだ。
なかなか山行に連休を使えない自分がうらめしくなったりもするが・・・。
二週間でやぶの勢いも増してきてたし、濡れたやぶもなかなかに手強い。
わずか二時間ほどだった本命の越美国境分水嶺歩きだが、そのペースは前回よりもさらに悪かった。
最後の『魔の山』? を見納めにして、見たこともないコアジサイの大群落斜面をずり下がった。
おお~、滝らしい滝だ~!! (^^ゞ
時間もないのにうれしそうに直登し直してしまった。反省・・・。
そんなコトしてたら、やはり車へは日没時間後となってしまった。
PS:
帰宅時間は十時近くとなり風呂と食事を済ませたころに、そう遠くはない親戚からTEL。
娘が産気づいたようなのだが、運転できるヒトがみんな酒を飲んでしまって・・・。
こんな田舎では救急車を呼ぶような習慣はない。
遅い時間なので近くの他人よりやっぱり遠くても親戚だ・・・ということで、私にお役目が回ってきたと。
遠くったってほんの二・三十分だし、下戸の私なのでこんな時しか出番はないが頼られるのも嬉しい。
迎えに行く途中で雨は本降りとなってきた。
うわ~、山ん中で泊まらんでよかったな~。ほっっ~。
妊婦もふたり目なので予想していたような修羅場になることもなく、いたって平穏に病院まで。
山の神様も私にこんな「役目」を授けてくれたのだろうか?
翌朝、皮肉にも晴れ渡った天気のお昼近くに目を覚ますと、無事女の子が生まれていた。