今年ずっとかかりきりだった大日山-大内峠の加越国境歩きに、ようやく五回目の山行にして終止符が打てた。
どの山行も皆それなりに大変で薄氷を踏む思いの完遂だったが、今回もまた・・・(笑うしかない)
そしてこれで白山から大内峠までが繋がった。
加越国境歩きも、刈安山を越えて海までの残すところ 18.5 キロのみ。
太黄色/今回の加越国境歩き 4.2 キロ
岩屋キャンプ場までの林道は除雪済、ラッキー、ここで積雪は未だ二m越え。
7:51 駐車場裏をそのまま登り始めると一台の乗用車が入ってきて、「今日はー、どこへ行くんですかー?」
「今日は、あ、いや山登りです。上の県境いを歩こうかと・・・」
「へ~」言葉では納得されたようだが、その表情は・・・。(^^ゞ
南面となるので、植林が切れたら途端に斜面の雪は無くなる。
今年初めてのお花。
迂闊にも今日は「こんな時のための」チェーンアイゼンを置いてきてしまった。
本格的なヤブ漕ぎがなかなか終わってくれない。(進まねー)
たまにはすっきりとしたケモノ道。
やっと雪がつながり出したらもうこっちのものだ。
よしアイゼン装着。
実はここまでがあまりにも手間取り過ぎで、時間的にもうヤバい感じ。
今日はなんとなく楽勝ムードだったので、余裕こいて出発時間が遅かったのが悔やまれる。(またか)
さてこれからが挽回だー、と思った矢先に・・・長さ調整のスライド止めが折れてるよー。
針金で応急処置も考えたけどダメだ、このアイゼンは長さ調整に専用器具が必要なんだ。(はああー?)
まあ今日は林道歩きは少しだけ、スノーシューで全然大丈夫なんだけど・・・。
その後はスノーシューで快調に登る。
なんか久しぶりに見た気がする白山の手前は、おお、下山予定の尾根。(いや、下山出来たらいいな尾根?)
本来ならば前回分リカバリーというコトで、このピークを登ってから前回終了点までのピストンするはずだったが、うまいこと林道が使えるみたいで少ーしラクが出来た。♪
爽快シリセードで林道着地。
100パーセントブナ林。♪
小倉谷山と富士写ヶ岳。
そういえばこの林道の福井県側をほとんど歩いたことになるが、目立つ山は小倉谷山ばかりだった。
全く、山の植物のたくましさには感心させられる。
12:57 やっと前回下降点。
おいおい、「登り」だけで五時間ちょっとはマズイ。あと五時間で暗くなるのに県境歩きと下山て間に合うのか?
ん~、飯もまだだしこりゃ前回リカバリーだけで登ってきた尾根を帰るしかないなー・・・。(それじゃコスパ悪すぎ)
わわわっ、これから向かうピークに真っ黒な二頭の動物が歩いてる。
どきどきしながら歩いていくと・・・なんだ、カモシカ君の足跡だ。ほっ~っっ。
奥に白山、経ヶ岳、報恩寺山、荒島岳が揃い踏み~。♪
そしてその手前の「下山予定尾根」が、おいでおいでと手招きをしている。
時刻は14:23 。
頑張って昼飯はしっかりとっているし、予定外の「大の休止」だってとってるのに設定した限界リミット前の時間。
火事場のバカ力かよくも頑張ったもんだ。これはもうこのまま行くしかないですね~。
予定県境稜線終点で 15:30 なら十分に明るい時間で帰着も可能だろう。(さすがにそこまでは無理かな)
とにかくもう少し頑張ってみるかー。
必殺? スノーシューグリセード.!!
まだ下山尾根は遠い。
谷に地図に無い林道でもないかと目を凝らすが、ある訳もナシ。
今年の雪には徹底的にヤラれたようだ。
急いではいるけど、気持ちのイイ天空の稜線歩き。
下降点直前で、いや~なモノが目に入ってくる。
今は考えない、今は考えない、今は考えない、今は・・・。 (^^ゞ
そして下降点のジャンクションピークには 15:31。
我ながら上出来。
越前甲や大日山、そして白山も、おおー頑張ったなーこれで明るいうちに帰れるだろうとねぎらってくれた。
な、なんじゃーこりゃー!
左画像上部に先ほどの全層雪崩箇所。
とっととスノーシューとストックは仕舞いツボ足でクリア、ついでにそのまま全層雪崩箇所も通過、ツボ足なら全く問題なし。ほっ。
左は私のツボ足トレース。
少なくとも下山ならスノーシューの必要性は全く感じないレベルだ。
で、右の古いスノーシュー下降トレースは? ま、まさか二か月前の・・・?。
一月の自分の下山尾根から別れてその先へと下っていく。
この画像時点で 17:12 。
なんとかギリギリ闇下は免れるだろうと思ってたが・・・。
このタイミングでまたもやGPS不調。こんな視界良好なのに位置のロスト表示。
電池を代えると、今までなぞっていた尾根から二つ隣の尾根へと飛び移る。(お、おいおい)
あかん、こんなモノに頼ってたら遭難してしまう。もー現在位置は見なくていい。視界はとてもクリアなんだし。
え~と、あれが水無山だろうからその手前のあの尾根を下ればいいんだな。
仕舞ってた地図をちょっと出せばいいのにそれが出来ない。(焦ってたらザックを降ろさなくてもいい?)
結果的には思ったより谷へ降りるのが早すぎると分かったので、ヒダヒダ斜面の延々トラバースに時間がかかってしまった。
もう暗くなってきての河原歩きが始まる。
スギの植林河岸歩き。
渡渉は二回。
とっぷりどころではないなー。
渡渉時点でライトはギリギリ無くても大丈夫だった。
後は河岸歩きや林道に危険は無いので、ライト無しで雪明りだけで歩き通してしまった。
朝にはなんで人家もないこんなところで外灯がと思ったが、明かりが見えるとホントほっとするもんだ。
18:42 車へと到着。